2013年4月4日木曜日

第三回路地ゼミ13.04.03議事録

4月3日に第三回の路地ゼミを行いました。
今回も最初に各自が持ち寄った新たな路地の写真について、簡単に発表してもらいました。
その後、前回同様3つのグループに分かれて、前回議論に出た「時間」「ずれ」「パラメーター」を発展させたり、全く別の角度から路地を評価していくことについて議論してもらいました。

今回のゼミでは、これまでにかなり議論が成熟してきた「奥性」という一つの路地の評価軸とは別の指標を見つけることが主題となっていました。路地は多様な側面を持っており、その路地を語っていくためには「奥性」という路地のある一面だけではまだまだ不十分ということでした。

今回の3つのグループは、「認識のシークエンス」、前回の「時間」を発展させた「可変度」、「主観の蓄積」という問題を取り上げて、作業をしてもらった後に各々発表しました。3つのグループのプレゼンテーションについての詳細は後ほど紹介します。
「認識のシークエンス」グループ発表
「認識のシークエンス」のグループは、路地を歩く人がその路地にある要素を認識する流れ、シークエンスを分析するという路地の評価方法をとりあげました。
「可変度」グループ発表
「可変度」のグループは、前回のゼミであった「時間」に「変化の大きさ」を加えることで、「奥性」に加えての新たな路地の評価軸を提案しました。
「主観の蓄積」グループ発表
「主観の蓄積」のグループは、各人が路地にある要素を主観的に書き出し、それをいくつもの路地に対して行っていきました。その主観性を蓄積することで路地の全体性が浮き彫りになってくるのではないかという提案でした。

3グループの発表を見ていく中で、「奥性」とは異なる路地の評価軸を見つけるには、まずその評価の方法から変える必要があると感じました。「奥性」は、1枚のある路地の、あるいは路地的な写真や絵画から評価していくというものでした。「認識のシークエンス」のグループでは、路地にある様々な要素の写真や平面図から評価し、「主観の蓄積」のグループに関しては、路地の写真が路地について述べられた文章からでも路地の要素は書き出せます。今後は、これまでの写真という評価のかたちにとらわれず、各々が持っている路地のテーマに適した評価の方法を模索していくこと、また別の評価のかたちが路地の違った側面を窺い知れる手がかりになるのではないかと感じました。

文責:佐々木 崇

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