2013年6月24日月曜日

「都市に棲まう形式」


歴史という構造物の場を形成するのは、均質で空虚な時間ではなく、〈いま〉によってみたされた時間である。
— ヴァルター・ベンヤミン/「歴史の概念について」,1940
/岩波文庫『ボードレール』 野村修訳 


これからしばらく、私が「今日の路地」として考究する事柄の名を「都市に棲まう形式」としてみようと思う。ここでは3つの問いかけが為されている。

1、私たちが生きているこの「都市」とは何か?
2、その場所に「棲まう」とは何か?
3、それを現象させるための「形式」とは何か?

これが私の関心の大枠である。「路地ゼミ」においては特に「私」という主体がその「形式」を如何に「認識」しているのかということが論点になろう。
今後行われる論考のなかで、考え方の基礎をヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)の言説に依拠したいと思っている。ベンヤミンが常に念頭に置いていた「歴史のある一点を現在からの跳躍として捉える」(マルクス由来の唯物史観)という視点に則って、過去の「歴史」の中から、現在の「路地」を、これからのこととして「発見」したい。


文責:早田 大高

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